2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

補遺

ヴィクトール・デ・サバタの「運命」の新譜が5月にフランスのTHARA社から発売されるのをご存知だろうか?以前THA499として発売されていたもので、1950年、NY、カーネギーホールでニューヨークフィルを振ったときのライブ。YouTubeにあったので、貼…

ベートーヴェン交響曲第五番

前回の日記で取り上げたオットー・クレンペラーのCDは二枚とも第五番が付いている、というか、第四、第五のカップリングなので、もうこのクレンペラーの第五に耳を澄ませばそれで充分なのだが、おっとどっこい、第五にはクレンペラーに対する強敵が控えてい…

ベートーヴェン交響曲第四番

優秀な兄のひでお(英雄)さんと、人気者の弟だいご(第五)君の間に挟まれた次男のよっちゃん(4っちゃん)はなかなかのくせもの(曲者)、いたずらっ子である。一筋縄ではいかないのだ。けれどもよっちゃんは名タクトに触発されればその素晴らしさ、くせ…

フルトヴェングラーの「英雄」

前回の日記でご紹介したのはサバタの第三番「英雄」だが、昨年まではベートーヴェンの交響曲第三番といえば、自分的には、これはもうフルトヴェングラーの独壇場であった。クレンペラーの「英雄」は正しい「英雄」である。とても良い解釈、演奏である。これ…

ベートーヴェン交響曲第三番「英雄」

ベートーヴェンのエロイカだけはオットー・クレンペラーで、と言う訳にはいかない。 第三番だけはフルトヴェングラー指揮のものを愛聴してきたが、ここにきてデ・サバタ/ロンドン・フィルに圧倒されている。 まるでフルトヴェングラーの「トリスタンとイゾル…

ベートーヴェン交響曲第二番

オットー・クレンペラーの指揮するベートーヴェン交響曲群はいずれも凛とした品格があってたいへん素晴らしい。「クラシカ・ジャパン」設立当初に放映された英国BBCの“クレンペラー・ベートーヴェン全曲放送”録画映像はクレンペラーの指揮姿とともに我が宝物…

ベートーヴェン交響曲第一番

母の状態が悪化したときに、無意識に手を伸ばして棚から取り出し、プレーヤーに架けたのは図らずもアルトゥーロ・トスカニーニが手兵のNBCオーケストラを振ったものではなく、BBCオーケストラを振ったNAXOS盤だった。 数あるベートーヴェン交響曲第一番の録…

ベートーヴェン連続鑑賞記

3月23日に母が他界した。花を愛し、歌を愛した母だった。母を失った前後、約2ヶ月に亘ってぼくはベートーヴェンの交響曲を聴いていた。ようやく、母の死を心の中のあるべき位置に置くことが出来つつあるぼくにとって、ベートーヴェンのシンフォニー群はその…