スワン家のほうへ(11)

ほんのしばらく前にまだ化粧室が広がっていた場所は、いまや小さな中庭に占められ、私が暗闇のなかで再建していた住まいは、覚醒時のすべてが旋回していたときにかいま見たさまざまな住まいと合流してしまった。その住まいが追い立てられたのは、カーテンの上部に引かれた青白い線とともに夜明けの光が指をあげて訂正の合図をしたからである。