あのひと
わたしたちは、あの人この人を思い出し、
その人がその後どのように暮らしているだろうかと考え、
その人が歩道をもう歩いてはいないし、
声がほかの人びとの声にまじって響くこともなくなり、
永久に舞台から姿を消してしまい、
町の門を出たどこかに埋められているということを、
ふと、ふいに思い出す。
以上で「ブッデンブローク家の人びと」、読了です。
わたしたちは、あの人この人を思い出し、
その人がその後どのように暮らしているだろうかと考え、
その人が歩道をもう歩いてはいないし、
声がほかの人びとの声にまじって響くこともなくなり、
永久に舞台から姿を消してしまい、
町の門を出たどこかに埋められているということを、
ふと、ふいに思い出す。
以上で「ブッデンブローク家の人びと」、読了です。