トリスタンとイゾルデ
バルザックの短編小説「知られざる傑作」に擬(なぞら)えて、ぼくが前回の日記に書いた「知られざる傑作」とはワーグナーのオペラ「トリスタンとイゾルデ」の、このライブ盤→である。ぼくはこの盤の存在をまったく知らなかった。知ったのはオペラックhttp://www.operac.com/の井上真代表の紹介文からである。
意外に素晴らしいスミスの指揮!
歌手も含め本格派のワーグナーです!
ハンス・バイラー (トリスタン)
イングリット・ビョーナー (イゾルデ)
ワルター・クレッペル (マルケ)
オットー・ヴィーナー (クルヴェナール)
ルート・ヘッセ (ブランゲーネ)
指揮:ウィリアム・スミス
管弦楽:フィラデルフィア歌劇場管弦楽団
録音年:1967年
¥3307(3CD)
PONTO PO1026 (E)
キャストは派手ではありませんが、非常に素晴らしい演奏です。スミスの指揮が絶妙で、見事なテンポ変動でワーグナー独特のうねりを十分に表現しています。クーセの伸びのある声のイゾルデと、重く味わい深いグルーバーのトリスタンも言うことありません。さらに脇をヴィナイとシーボムというビッグネームが固めているとなると、まったく言うことはありません。
フルトヴェングラー、カール・ベーム、カラヤン、バーンスタイン、クライバーなどなど名指揮者オンパレードみたいな感のあるワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」全曲盤であるが、このスミス/フィラデルフィア盤はまさに「知られざる傑作」だと思う。
メトロポリタンオペラの映像を観て、フィラデルフィアのライブを聴く。ん?お客さんのお好きなワーグナーって、ちょっとアメリカン過ぎませんか、って?