ブラームスの交響曲第二番

1876年の11月に21年という年月を費やして完成した交響曲第一番の初演をクララ・シューマンと仲睦まじく聴きに行ったブラームスは翌1877年44歳の夏を南ドイツヴェルター湖畔の保養地ペルチャッハで過ごす。そして交響曲第二番を完成してしまった。その間僅か4ヶ月、交響曲第一番に比べてあまりの速攻というか、一気呵成というか、ただ唖然。

ブラームス交響曲第二番はベートーヴェンと比較されて“ブラームスの「田園」”などと呼ばれたりするが、中央区銀座と品川区戸越銀座を比べるようなもので、戸越銀座には中央区銀座には無い独特の魅力があるように、ブラームスの第二番にも独特の魅力がある。

ブラームスの第二は演奏のスピードと強弱のつけ方でだいぶ印象が変わる曲だと思う。ノンビリ型から中庸型、高速タイプまで、それぞれ各自のお好みのタイプで楽しんでいただけるのがブラームス交響曲第二番です。

↓のジュリーニ盤はノンビリ型のブラームス第二の演奏の典型だと思う。

ブラームス:交響曲第2番

ブラームス:交響曲第2番