今年の夏、プルーストの小説「失われた時を求めて」の第七篇「見出された時」の「ジュピアンの宿」のエピソードを読んでいたときに、ちょうど一年前の今頃、NHK TV で再放送されていたNHK特集「映像の世紀」の第二話「大量殺戮の完成塹壕の兵士たちは凄まじい兵器の出現を見た」

を思い出したことと、はてなダイアリーで今年の秋にヒットラーに関する日記を書いていたときにゲッペルスにリンクし、ゲッペルスの悩みを聞いたとたんに第四話「ヒトラーの野望 人々は民族の復興を掲げたナチス・ドイツに未来を託した」を思い出したこと、この二つのことが2004年の年末にこの一年を振り返ってみて、ぼくにとって「一年間」というものをもっとも感じさせた出来事だったと言って良いと思う。一年というスパンが長いのか短いのかは別にして、この一年間ほど、二十世紀前半が身近なことに感じられた一年はなかった。この感覚はおそらくしばらくは続くだろうと思う。「サンセット大通り
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は「映像の世紀」第三話「それはマンハッタンから始まった 噴き出した大衆社会の欲望が時代を動かした」を身近に感じさせる映画の一つ。