2002/08/16(金) ルートヴィヒ〜神々の黄昏

ワーグナーに心酔しつつその身を滅ぼしたドイツ人の指導者が二人いる。1人はヒトラー、もう1人がバイエルン国王ルートヴィヒ二世である。ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画、<ルートヴィヒ〜神々の黄昏>1972年伊・独・仏合作、はその悲劇を描いて余すところがない。それにしてもロミー・シュナイダーの美しさは何に譬えれば良いのだろう?
国王ルートヴィヒが愛したワーグナーのオペラは<ローエングリン>である。白鳥の騎士ローエングリンこそ若き長身・美貌を誇る国王ルートヴィヒそのもののように自身には思えたのかもしれない。
我が愛聴盤は1954年のバイロイト音楽祭オイゲン・ヨッフム指揮ヴィントガッセンとビルギット・ニルソンのゴールデン・コンビの音の記録である(伊Melodram社)。もちろんオルトルードはアストリッド・ヴァルナイだ。僕はこの盤を聴いて約十年、飽きることを知らない。