1954年の「ローエングリン」
コンヴィチュニー演出の「ローエングリン」を観てから約4週間経過した今日の午後は、わが愛聴盤を聴き直した。それは1954年のバイロイト音楽祭の実況録音である。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1774798
指揮はオイゲン・ヨッフム。
タイトルロールにヴォルフガング・ヴィントガッセン。
エルザにビルギット・ニルソン。
オルトルートにアストリッド・ヴァルナイ。
言わずと知れた戦後のバイロイトを代表する名歌手三人の揃い踏みである。
とにかくこの演奏を聴かずして、ワーグナーを語ることは出来ないというくらいの、戦後ワーグナー演奏史の出発点のような名演である。
じっくり聴いていると歌手の表情が、舞台が、ありありと眼前に浮かんでくる。
音源だけで感動出来る、「ローエングリン」の決定的な名演であると思う。
それにしてもARCHIPEL社の DESERT ISLAND COLLECTION シリーズは素晴らしい。1950年代のバイロイト・サウンドが、このように安価で、このように瑞々しく聴くことが出来ることを素直に喜びたい。