コンヴィチュニーの「ローエングリン」
6月3日の日記に書いたコンヴィチュニー演出の小学校を舞台にしたワーグナーの「ローエングリン」がオペラックhttp://www.operac.com/より到着。
ペーター・コンヴィチュニーの演出よりなにより前に、前奏曲にまいってしまった。
「ローエングリン」の前奏曲は簡単そうで、実にテンポとアクセントが難しい曲で、指揮者のバトン如何で感銘深いものともなれば、単なる駄演に終わってしまうこともあるのだが、この DVD の前奏曲は名演である。
安易な気持ちで聴き始めたのだが、すぐに聴き入ってしまった。
前奏曲の終わり頃、舞台左手から光が射し、厳かに幕が開く。
オペラの始まりと恋の始まりはこうでなくてはならない。
今日の日記を書くにあたり、念のために HMV のホームページhttp://www.hmv.co.jp/product/detail/2568334を再訪したところ、今回は指揮者のことに触れていた。
指揮は現リセウ音楽監督である1961年ベルリン生まれのドイツ人指揮者、セバスティアン・ヴァイグレが担当。ヴァイグレは2007年に新演出の『マイスタージンガー』でバイロイトにデビューすることが決まっており、また、2008年秋からはフランクフルト歌劇場の音楽総監督に就任することも決定している現在注目の実力派です。
だそうである。
コンヴィチュニーの読み替え演出はワーグナーのオペラに新しい光を与えこそすれ、決して音楽を損なうものではなかった。
ラストのゴットフリート王子の機関銃にコンヴィチュニーらしさが煌く。