翻訳

やはりリンク先のid:kate_dimancheさんの12月22日の日記にJ.D.サリンジャーの小説「The Catcher in the Rye」の翻訳に関して野崎孝訳と村上春樹訳との違いに関しての記事があった。ぼくはまだ読み始めたばかりだがマルセル・プルーストの小説「失われた時を求めて」の井上究一郎訳と、以前読んだ鈴木道彦訳とを比べてみてもかなり違う印象を受けた。

たとえば第一篇「スワン家の方へ」の始まりは鈴木訳では「長いあいだ、私は夜早く床に就くのだった。」で始まるが、井上訳では「長い時にわたって、私は早くから寝たものだ。」となっている。

そしてこれは譬えればベートーヴェンの「田園」のスコアを実際の音化(おとか)する際に、指揮者各々による解釈ないしは個性で、まったく違って聴こえるのと同じようなものなのではないだろうか。http://d.hatena.ne.jp/mii0625/20030909(これはぼくのはてなダイアリーの第一回目の記事でもあります。)

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)

抄訳版 失われた時を求めて 1 (集英社文庫)

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