吉野源太郎著、西武事件ー「堤家」支配と日本社会ーを読む。

西武事件 「堤家」支配と日本社会

西武事件 「堤家」支配と日本社会

帯に

問われているのはこの国の「あり方」だ、日本人の、誰が西武を嗤えるのかー

と記されている。

西武という窓から世の中を眺めると、ほとんどずべての日本の風景が見えてくる。情念と狂気と打算が交錯したような西武事件の後ろに、時代の最先端を行くテーマが浮かび上がった。

と続いているが、堤康次郎から堤義明へと続く西武王国の歴史が、日本的な家の存続、相続に関する暗闘だったことが明らかにされていてたいへん面白かった。軽井沢が堤康次郎堤義明抜きには語れないように、日本の会社組織が誰のために在るのか、あらためて問い質されているいま、堤義明逮捕後の視点から水村美苗さんの「本格小説・下」

本格小説 下

本格小説 下

を読もうと思う。