歌劇「ドン・ジョヴァンニ」へのコメント

うん、うん、それ、僕も観ました。つまらなくて途中で眠ってしまいましたよ。歌手と、指揮者/オケと、舞台と、三拍子揃ったオペラなんて、そう観れるものではない、ですよね。
スペイン語読みすればドン・ファン、彼は女性を愛そうなどとはこれっぽっちも思わない、女性は自分の欲望を満たすためだけの存在、そんな彼が今度目をつけたのは宮廷の騎士長の娘、さっそく夜這いに出かけると運悪く、騎士長に見つかってしまう、こいつはヤバイ!あせったドン・ジョヴァンニは騎士長を刺し殺してしまう。オペラはここから始る。
色合いが変わるのは第二幕を過ぎてから。オペラ『ドン・ジョヴァンニ』は俄(にわか)にデモーニッシュな色彩を帯びてくる。騎士長の亡霊に「悔い改めるか、地獄に堕ちるか?」と問われてドン・ジョヴァンニは「悔い改めなどするものか、俺は自由でいるんだ!」と叫びながら地獄へ堕ちる。
このオペラは傑作である。内容も深く、音楽もまた、深い。モーツァルト畢生(ひっせい)の名曲、だと思う。
映像は、カラヤン盤も良いが、やはりフルトヴェングラー

ドン=ジョヴァンニ*歌劇 [DVD]

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が良い。音源ならワルター/メトのピンツアhttp://d.hatena.ne.jp/mii0625/20041126盤が素晴しいが、いかんせん、音が良くない。我が愛聴盤はオットー・クレンペラー/ケルンのテスタメント盤、テスタメント(聖書)の名に恥じない大名盤だと思う。