ある出会い(シャルリュスとモレルー1)-1

アルベルチーヌに対するレズビアン疑惑が拭い切れない語り手は、アルベルチーヌに対してどうしても意地悪な態度をとり続けるのだったが、そんな語り手の態度を、或る日部屋まで上がってきたアルベルチーヌは詰(なじ)るのだった。
そんなアルベルチーヌに対して、わざと彼女の気を惹くために、語り手は「アンドレのことが好きなんだ」と偽りの告白をし、アルベルチーヌにズバリ単刀直入に、アンドレとのレズビアン疑惑を問い質すのだったが、アルベルチーヌはきっぱりとこのレズ疑惑を否定する。
和解と愛撫。語り手の心は鎮まり、ふたたび語り手とアルベルチーヌ、アンドレ、ジゼール、ロズモンド等「花咲く乙女たち」とのバルベックでの日々が続くのだった。
そんな或る日、語り手はアルベルチーヌと共に、ドンシェールの兵営にサン=ルーを訊ね、その帰りの、軽便(トラム)を待つ小駅で、スーツケースを持つポーターを従えた一人の男を認めるのだったが、その男はシャルリュス男爵http://d.hatena.ne.jp/mii0625/20040926だった。