2006-07-09から1日間の記事一覧

メング通りのブッデンブローク家

あらたに購入したメング通りの大邸宅で、新居のお披露目を兼ねた晩餐会が開かれた木曜日の夜が終わろうとしているブッデンブローク家の人々にはこれからどんな運命が待っているのだろうか。老ブッデンブロークとコンズル・ブッデンブローク、コンズルの長男…

37年ぶりに再読して思うこと

今回再読して、あらためて思うことは、トーマス・マンの文章、描写の塑像力である。映像で瞬時に現出させるものを文章で作り出すことの偉大さをあらためて思い知らされた。それを自分なりに確かめたいと思い、「ブッデンブローク家の人々」を日記に書くこと…

いまなぜ、「ブッデンブローク家の人びと」なのか、ということ

ぼくが初めてトーマス・マンの「ブッデンブローク家の人びと」を読んだのは1969年の秋だった。面白くて面白くて、早く先を読みたいと思う気持ちと、読み終えたくない、いつまでもこの世界に浸っていたいという気持ちとが自分のなかで海の波のように寄せては…