2004-09-26から1日間の記事一覧

シャルリュス男爵の横顔

自分を見詰める四十がらみの不思議な長身の男のことを思いながら、バルベックの海のグランドホテルへと戻った語り手だったが、昼の食事に出ようと、ホテルの前で祖母を待っていると、祖母の女子高時代の同級生であるヴィルパリジ侯爵夫人がゲルマント家の輝…

その男

シャルリュス男爵はサン=ルーと語り手が待っても、待っても、その姿をみせないのだった。 ある朝、11時頃、バルベックのグランド・ホテルに戻ろうとした語り手は、ホテルの近くのカジノの前で、そう遠くないところから、誰かにジッと見つめられたような気が…