ワルキュ−レ
四連休二日目の今日はワーグナー「ニーベルングの指環」第一日目の「ワルキューレ」を鑑賞。
アムステルダム・リング、序夜の「ラインの黄金」の出来が良かったために期待したのだが、結果はやや不満足な点を残すものだった。
そのまず第一は、オーケストラの位置が高いため、歌手の声と混ざり合ってしまうというか、例の歌手たちを取り囲み包むようなバイロイトサウンドとは真逆のものとなってしまっている点である。
これは「ラインの黄金」では逆に美点となって現れていたものが、「ワルキューレ」では素直に弱点となって聴こえたためだと思う。
第二はその衣装・演出である。第一幕冒頭で炎を燃やし、逆に第三幕フィナーレでは点火しないとか、ヴォータンとブリュンヒルデとの関係とか、演出家の解釈にやや疑問を感じた。
石岡さんの衣装はどこか仏教美術の流れを感じさせるものだが、やはりワルキューレのような、ゲルマン民族の象徴のような劇には相応しくないのではないかと感じたりした。
ということで、夜になってからバレンボイム/バイロイトのクプファー・リングを観直してしまった。やはり「ワルキューレ」のベストはもうしばらくの間はこれだな、と思った。
楽劇「ニーベルングの指環」第一夜「ワルキューレ」ネーデルラント・オペラ1999年 [DVD]
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