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ジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」
第十一章 オーモンド・ホテルにて
リフィー川に面して建つオーモンド・ホテル。ホテルのバーで働くバンケットの女性、ミス・ドゥースとミス・ケネディが、アイルランド総督の馬車が通過するのを見ながら、「男ってどうしようもない馬鹿ね」とか「でもいつもいい思いをするのは男のほうよ」とかお喋りしている。ホテルの対岸をホテルに向かって歩いてくる脂ぎった男、ミスター・ブルーム。
オーモンド・ホテルのバー、サロン、ダイニングにはサイモン・ディーダラス、レネハン、ボイランなどさまざまなダブリンの人々が現れる。
モリーに逢うためにオーモンド・ホテルをあとにするプレイゼス・ボイラン。
ピアノ伴奏で歌曲「夢のように」を歌い終えるサイモン・ディーダラス。
若かった頃の愛妻モリーの話をするディーダラスたちの声を耳にしながらオーモンド・ホテルから立ち去るミスター・ブルーム。
夏の名残のバラ。