mii06252005-08-24

ジェイムズ・ジョイスユリシーズ
第十章 ダブリンの人々

ボイランとの遭遇を避けるために博物館から図書館へと抜けたブルームは“牡鹿の”マリガンとディーダラスを追い抜いて外へ出る。時間は3時少し前。午後4時まであと1時間。

  • 3時5分前にアーティンまで歩いて出かけるコンミー神父。
  • 松葉杖をつきながら街を物乞いして歩く一本足の水兵に、ある家の窓から気前のいい腕が差し伸べられ、日射しに光り、人目にさらされた。女の手が半地下エリアの柵越しに硬貨を投げてよこした。(実はボイランを待つモリー
  • ソーントン花と果物店モリーへのプレゼントとしてピンクの薄紙にくるんだ瓶(実はワイン)と小さな壷(実は壷入り肉)http://d.hatena.ne.jp/mii0625/20050720を、肉の厚い梨の頭と尻を互い違いに綺麗に並べ、熟してはにかんでいる桃をあいだにあしらったバスケットを作ってもらうプレイゼズ・ボイラン。
  • ディロン競売場の前で、娘ディリーに生活費を迫られる、家庭を顧みないウィリアムズ通りの角を曲がって現れたサイモン・ディーダラス。
  • ハディントン道路の角では、砂粒をくっつけた二人の女http://d.hatena.ne.jp/mii0625/20050529が、傘と十一個のトリ貝がごろごろするバッグを持ったままで立ち止り、金鎖をかけていない市長と市長夫人を眺めている。(実は総督と総督夫人)