ロッシーニ: 歌劇《ランスへの旅》アーティスト: ロッシーニ,クラウディオ・アバド,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,ルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニ,ルチアーナ・セッラ,ウィリアム・マッテウッツィ,ルッジェーロ・ライモンディ,サミュエル・レイミー,シェリル・スチューダー,シルヴィア・マクネアー出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ発売日: 1993/12/12メディア: CD クリック: 9回この商品を含むブログ (1件) を見る

mii06252004-11-30

ドンペリ
シャンパーニュ地方は古都ランスを中心に発泡性ワイン「シャンパン」の産地としても世界的に知られる。シャンパンの製法を考案したのは17世紀の修道士ドン・ペリニョン。この地方で製造されたもの以外はシャンパンと名乗ることができない。
■ランス
シャンパーニュの中心的な都市であるランスの歴史は、ランスがローマの属州ベルギーの首都であったガリア=ローマ時代にさかのぼる。498年にこの地でフランク王国を統一したクロヴィスが洗礼を受けて以来、シャルル10世まで25人の歴代のフランス王が戴冠式をおこなう政治的・宗教的に重要な土地として位置づけられてきた。このため、ランスには世界遺産に認定されたモニュメントが四つもある。
■王政復古
ベルサイユのばら」のルイ十六世の後、1825年5月28日、このシャンパーニュ地方の古都ランスで、ブルボン王朝最後の王、シャルル10世戴冠式がおこなわれたのだが、ぼくはその戴冠式を見ようとして、わざわざランスへ向かって日本を旅立った。
■金の百合亭
なぜか僕が参加した、近畿日本ツーリストの“シャルル10世戴冠式をランスの大聖堂で見るツアー”は、ランス入りする前の晩、すぐ近くの温泉地プロムビエールのフランス王家の象徴の「金の百合」にあやかった“金の百合亭”という★★★★ホテルに一泊するのだった。
■失われた傑作
このホテル「金の百合亭」での、ランスの戴冠式出席ツアーは、結局、馬が一頭も見つからなくてうまくいかなかったのだが、そんなドタバタな一日を描いたロッシーニのオペラ「ランスへの旅」を復活、蘇演したのがクラウディオ・アバドだった。
ランスへの旅
クラウディオ・アバドが指揮するオペラには、いつも爽やかな風が吹き抜ける。
1984年、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバルでの上演に際して、ロッシーニの失われたオペラ、「ランスへの旅」を復活・蘇演し、ドイツ・グラモフォンに録音を成したアバドは、その後もこの「ランスへの旅」を指揮することとなる。

アバドは1990年の9月にベルリン・フィル音楽監督に就任(翌10月に東西ドイツ統一)。1992年10月には新装なったベルリン・フィルハーモニー大ホールで、ベルリン・フィル定期演奏会の一環としてこの「ランスへの旅」をホール・オペラとして演奏、この上演の模様はTV放映(我が国では衛星放送WOWOWにて放映)され、アバドベルリン・フィルの新時代の幕開けに華を添えた。

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