アズナブールのボエーム

mii06252007-10-27

「悲しみのべニス Que c'est triste Venise」を聴いていた頃、やはりよく聴いていた曲のひとつに「ラ・ボエーム」がある。むしろシャルル・アズナブールといえば「ラ・ボエーム」のほうが有名だろう。「ラ・ボエーム」はアズナブールの代表曲かも知れない。

大学生の頃、大失恋をしたぼくにとって「悲しみのベニス」はまるで語り手がアルベルチーヌとの永遠の別れを経験したとき
http://d.hatena.ne.jp/mii0625/20041109
と同じように心に響いていたように思う。
そしてこれで青春は永遠に終わってしまったと思い込んだぼくにとってアズナブールの歌う「ラ・ボエーム」は「悲しみのベニス」以上に心を打ったのだった。

歌詞はより良く解ったほうが良いということで英語字幕付き映像をどうぞ。

アズナブールの「ラ・ボエーム」は失われた青春の時を歌った曲なのだった。
そう思って現在のアズナブールの舞台映像を観るとさらに心を打つものがある。

アズナブールの「ラ・ボエーム」が失われた青春の歌なのに対して、青春の真っ只中を描いたプッチーニの「ラ・ボエーム」を聴くようになったのはそれから十数年後のことだった。

↓はプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」第一幕フィナーレの映像。
ラスト数秒のところにあの人が映し出されます。