バイロイトのバレンボイム(3)
ちょうど一年前の今頃、はてなの日記http://d.hatena.ne.jp/mii0625/20060812にバレンボイムのワーグナー「ニュールンベルグのマイスタージンガー」のことを書いたのだったが、CDのジャケットにUNITELのロゴがあったので、この舞台は映像もあるに違いないと思っていたのだが、今のところ我が国でも、ヨーロッパでも発売されていないようだ。しかしYouTubeを検索したら、あった!
前奏曲のUNITELの画像と第一幕が10分弱
http://www.youtube.com/watch?v=dQse9W3npCI
それと第三幕のラスト約10分
合わせて20分、どうぞバレンボイムの演奏をお楽しみください。
ダニエル・バレンボイムはユダヤ人で、現在はイスラエル国籍だ。もともとジャクリーヌ・デュプレとの結婚のときも彼女をイギリス国教会からユダヤ教に改宗させてイギリス国民の大反発をかったし、難病の彼女をさっさと見捨てたとされて一時は評判がた落ちだったときもある。
ワーグナー指揮者の第一人者となった今でも、母国イスラエルでナチズムとほぼ同義語として捉えられているワーグナーを初演したことで物議をかもしている。そのことでサイードと対論していることを片岡雪子さんの日記http://d.hatena.ne.jp/KataokaYukiko/20071003から知った。
今日アップしたこの「マイスタージンガー」の演奏は、そんな彼のワーグナー像へのひとつの立派な回答ではないだろうか。
ここにはナチズムとは何の関係もない、アポロ的なワーグナーがいる。
靴のマイスター制度が廃止http://www.beyes.jp/shop/repronal/637315.phpされたいまのドイツでもこれからも演奏され続けるであろう「マイスタージンガー」の姿がここにある、と思った。
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