読書の秋

初秋を迎えた。読書の秋であるが、ぼくはトーマス・マンの「ブッデンブローク家の人びと」を8月中旬には読み終えてしまった。緑陰読書ということになる。「失われた時を求めて」、「ユリシーズ」に比べて「ブッデンブローク家の人びと」の大きな違いは何か、それは「ブッデンブローク家の人びと」には訳注が全く付いていないことである。訳注が付いていないぶん、煩わされることなく小説の世界に浸っていることが出来たように思う。