アロマセラピー

アロマ・セラピーはわたしの症状(不眠)に効果がありますか?というご質問を患者さんからいただいた。

アロマ・セラピーといえば即、1951年米国映画「欲望という名の電車」、原題「a Streetcar Named Desire」を思い出す。当時、髄一の名劇作家テネシー・ウィリアムズのブロードウェイの傑作舞台をそのまま、エリア・カザン監督、マーロン・ブランド主演で映画化したもの。ヒロインはあの、「風と共に去りぬ」のビビアン・リーだ。

昨年ハリケーンで大被害を被ったニューオリンズの市電「欲望Desire」行きに乗って、「墓地」行きに乗り換えてエリジアンフィールドで降りたところが舞台。

風と共に去りぬ」から12年後のビビアン・リーは、その後ローレンス・オリビエ仕込みのシェークスピア演劇等で培った、イギリス流の伝統的な演劇スタイルで、黄昏時の脆くも果敢ない、ナイーブな女性を演じきって余すところがない。

そのビビアン・リー演ずるヒロインが不安な気持ちを静めるために愛好していたのがカモミールを入れた入浴だった。この映画から約50年経て、この国でも漸くアロマ・セラピーが一般的になってきた。

男優は、ビビアン・リーの義弟、粗野で暴力的な男を演じるマーロン・ブランドで、ニューヨークの「アクターズ・スタジオ」出身、「メソッド演技」と、持って生まれたその甘美なセクシーさで魅了する。そしてマーロン・ブランドはこの映画の約20年後、年をとってゴッド・ファーザーとなった。

エリア・カザン監督はこの映画「欲望という名の電車」の4年後にジェームズ・ディーン主演の映画「エデンの東」を撮るのだった。