お熱いのがお好き

禁酒法(1920-1933)はお酒を飲むことを禁じた法律ではない。お酒を作ったり、販売したりすることを禁じた法律だ。
その禁酒法で大儲けをしたのがマフィア

1929年2月のシカゴは「大恐慌」直前で、不景気の真最中。
腕に覚えの男性ジャズ・ミュージッシャン二人にも職探しは厳しかった。
そんな二人が2月14日、とあるガレージでマフィアの対立抗争を目撃してしまった。
世にいう『聖バレンタインデーの虐殺』である。
アル・カポネが対立するギャングを大量銃殺した、これは史実だ。
二人は何とかしてシカゴから、マフィアから逃げなくてはならない。
そんな二人に偶然女性だけのジャズ・バンドの求人が目に留まる。
これだ!と思った二人はさっそく女装してその女性ジャズバンドと共に南へ、南へと逃げる。

映画、『お熱いのがお好き』1959年アメリカ、ビリー・ワイルダー監督、バレンタインデーが近づくと毎年、ぼくはこの映画を思い出す。

ビリー・ワイルダー監督(1906-2002)は亡命ユダヤオーストリア人。
この映画には同じように亡命ユダヤ人であった指揮者ブルーノ・ワルターの流れか、ウィーン・オペレッタのリズムがある、とぼくは思う。

お熱いのがお好き〈特別編〉 [DVD]

お熱いのがお好き〈特別編〉 [DVD]